「ベイザーの方が仕上がりがきれいって本当?」
「マイクロエアを導入しているクリニックを選んだ方がいい?」
「アキーセルやバイブロフィットとの違いは?」
脂肪吸引について調べていると、このようにさまざまな機械の名前を目にすることがあります。
実際に、脂肪吸引にはベイザー、マイクロエア、アキーセル、バイブロフィットなど複数の機械があり、それぞれ仕組みや特徴が異なります。そのため、「どの機械を選べばいいのか」「機械によって仕上がりは変わるのか」と疑問に思う方も少なくありません。
結論からお伝えすると、脂肪吸引の仕上がりは、医師の技術と機械、その両方によって左右されます。
機械だけで美しい仕上がりが決まるわけではありませんが、だからといって「どの機械を使っても同じ」というわけでもありません。
医師の診断力やデザイン、吸引する層や脂肪を残すバランスは、経験や技術によって決まります。一方で、その技術をより高い精度で発揮するためには、それぞれの機械の特性を理解し、患者さんの骨格や脂肪の付き方、皮膚の状態に合わせて適切に使うことが大切です。
この記事では、まず脂肪吸引の術式と機械の違いをわかりやすく解説したうえで、代表的な機器であるベイザー、マイクロエア、アキーセル、バイブロフィットの特徴や違いを比較します。
「どの機械が良いのか」だけではなく、医師の技術と機械が仕上がりにどのように関わるのかについても、詳しく解説します。
この記事でわかること
✅ 脂肪吸引の機械で仕上がりは変わるのか
✅ ベイザー・マイクロエア・アキーセル・バイブロフィットの違い
✅ 脂肪吸引機械の選び方
✅ 機械ごとの特徴や向いているケース
✅ 医師の技術と機械が仕上がりに与える影響
※脂肪吸引の仕上がりや適した術式・機器には個人差があります。最適な術式や機器は、骨格や脂肪の付き方、皮膚の状態などを診察したうえで総合的に判断します。
脂肪吸引の機械で仕上がりは変わる?
結論|仕上がりは医師の技術と機械、その両方によって左右されます
「脂肪吸引はどの機械を使うかで仕上がりが変わる」と耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、脂肪吸引の仕上がりは、医師の技術と機械、その両方によって左右されます。
機械にはそれぞれ特徴や得意とすることがありますが、機械だけで美しい仕上がりが決まるわけではありません。一方で、「どの機械を使っても同じ」というわけでもありません。
例えば、現在の脂肪吸引では、ベイザー、マイクロエア、アキーセル、バイブロフィットなど、さまざまな機械が使用されています。それぞれ仕組みや得意とする症例が異なるため、患者さんの状態や目的に応じて適切に使い分けることが重要です。
理想的な仕上がりを目指すためには、患者さん一人ひとりの骨格や脂肪の付き方、皮膚の状態を見極めたうえで、適切な機械を選択し、その性能を最大限に引き出す技術が欠かせません。
機械によって得意・不得意はある
脂肪吸引の機械には、それぞれ異なる仕組みが採用されています。
例えば、振動を利用して脂肪を吸引しやすくする機械や、超音波エネルギーを利用して脂肪を乳化してから吸引する機械などがあり、得意とする症例や特徴はさまざまです。
そのため、どの機械にも強みがある一方で、「すべての症例に最適な万能な機械」は存在しません。
仕上がりを左右する本当のポイント
脂肪吸引で大切なのは、機械そのものだけでも、医師の技術だけでもありません。一人ひとりの状態に合わせて適切な術式や機械を選択し、それを安全に使いこなす技術、その両方が揃って初めて、理想の仕上がりにつながります。
美しい仕上がりを実現するためには、吸引する脂肪の量や層、デザイン、左右差への配慮など、多くの要素が関わります。そのため、「どの機械を使っているか」だけではなく、「どのような考え方で治療を行っているか」「どのような症例実績があるか」といった点も、クリニック選びでは重要なポイントになります。
脂肪吸引の「術式」と「機械」の違い
脂肪吸引について調べていると、「ベイザー」「マイクロエア」といった機器の名前だけでなく、「SAL」「PAL」「UAL」といった専門用語を目にすることがあります。
これらは混同されることもありますが、実際には意味が異なります。
まず理解しておきたいのは、SAL・PAL・UALは「脂肪を吸引する方法(術式)」を表す名称であり、ベイザーやマイクロエアは実際に使用する「機械(製品名)」ということです。
術式によって脂肪を吸引する仕組みが異なり、その術式を実現するためにさまざまな機械が開発されています。
まずは、それぞれの術式について見ていきましょう。
| 術式 | 略称 | 学術的定義 | 代表的な機器 |
|---|---|---|---|
| SAL | Suction-Assisted Liposuction | 手動でカニューレを動かす、従来法の脂肪吸引 | ― |
| PAL | Power-Assisted Liposuction | 電動式カニューレが前後に振動する方式 | マイクロエア、アキーセル、バイブロフィット など |
| UAL | Ultrasound-Assisted Liposuction | 超音波エネルギーで脂肪を乳化・遊離してから吸引する方式 | ベイザー |
SAL(Suction-Assisted Liposuction)とは
SAL(Suction-Assisted Liposuction)は、手動でカニューレを動かして脂肪を吸引する、従来法の脂肪吸引です。
もっとも基本的な方法です。特別な機器を使わないシンプルな方式である一方、仕上がりの均一さや効率は、術者の技術や経験に大きく左右されます。
PAL(Power-Assisted Liposuction)とは
PAL(Power-Assisted Liposuction)は、電動でカニューレが前後に振動する脂肪吸引です。
カニューレが毎分数千回の細かな往復運動を行うことで、脂肪を効率よく吸引できるよう設計されています。手動よりも一定の動きで吸引できるため、より均一で繊細な吸引を行いやすいことが特徴です。また、術者の負担軽減にもつながります。IANA CLINICで採用しているマイクロエアは、このPALに分類される機器です。
代表的な機械として、マイクロエア、アキーセル、バイブロフィットなどがあります。
UAL(Ultrasound-Assisted Liposuction)とは
UAL(Ultrasound-Assisted Liposuction)は、超音波エネルギーで脂肪を乳化・遊離してから吸引する脂肪吸引です。
超音波エネルギーによって脂肪組織を吸引しやすい状態にした後、カニューレで脂肪を吸引します。
代表的な機械として知られているのが、ベイザー(VASER)で、UALを採用した代表的なブランドの一つです。
術式と機械の違い
ここまでご紹介したように、SAL・PAL・UALは「脂肪吸引の方法(術式)」を表し、ベイザーやマイクロエアは「実際に使用する機械(製品名)」を表します。
例えば、マイクロエアはPALという術式を採用した代表的な機械であり、ベイザーはUALという術式を採用した代表的な機械です。
術式別の仕組みと特徴まとめ(比較表)
| SAL(手動) | PAL(MicroAire等) | UAL(VASER等) | |
| 仕組み | 術者の力でカニューレを前後させる | カニューレが機械的に前後振動する | 超音波で脂肪細胞を振動・遊離させる |
| 術者の負担 | 大きい(技術と体力に依存) | 軽減される | 軽減される |
| 吸引の均一性 | 術者の技量に左右される | 一定の動きで安定しやすい | 脂肪を柔らかくしてから吸引 |
| 組織への配慮 | 術者の感覚に依存 | 血管・神経を残しやすいとされる | 熱を伴うため火傷リスクの管理が必要 |
| 主な用途 | 小範囲、部分的な調整 | 全身、デザイン性重視の吸引 | 硬い脂肪、精密なデザインを狙う部位 |
いずれの術式も、機械の性能だけで仕上がりが決まるわけではありません。
しかし、これは「機械は重要ではない」という意味でもありません。PALやUALといった術式は、人間の手だけでは難しい、より安定した操作や繊細な吸引を実現するために開発されてきた技術です。
そのため、それぞれの術式や機器の特性を理解し、適切に使いこなすことが、美しい仕上がりや安全性につながります。
SAL・PAL・UAL、術式に優劣はあるのか
ここまでご紹介したように、脂肪吸引にはSAL(手動)・PAL(電動振動)・UAL(超音波)という3つの代表的な術式があります。
では、この3つの術式には優劣があるのでしょうか。
結論からいうと、「SAL vs PAL・UALの比較」と、「PAL vs UALの比較」は分けて考える必要があります。
SALは従来から行われてきた基本的な脂肪吸引術であり、現在ではPALやUALなど、機械を用いて脂肪吸引を補助する術式が広く普及しています。
PALは、SALをベースにカニューレの動きを機械的にアシストすることで、より効率的な脂肪吸引を目的として開発された術式です。一方、UALは超音波エネルギーによって脂肪を遊離・乳化した後に吸引を行うという、PALとは異なる原理を採用しています。
そのため、まずSALと、PAL・UALを比較した場合では、PAL・UALには術者の操作性や組織へのダメージなどに関して、一定のメリットが報告されています。
例えばPALでは、SALと比較して手術時間が約35%短縮し、術者の疲労が約49%軽減したと報告されています(Katz et al., 2001)。
またUALでは、SALと比較して出血量が約26%少なかったことが報告されています(Nagy et al., 2012)。
このように、SALからPAL・UALへと技術が発展してきた背景には、より精度の高い脂肪吸引を実現するための進化があります。SALでも脂肪吸引は可能です。しかし、人の手だけでは再現が難しい、より安定した操作や繊細な吸引を実現するために、PALやUALといった新しい術式が開発されてきました。
一方で、PALとUALのどちらが優れているかについては、現在も明確な結論はありません。
その理由は、両者が脂肪を分離する仕組みそのものが異なるためです。
PALは電動振動によってカニューレ操作を補助する術式であり、UALは超音波エネルギーによって脂肪を遊離・乳化させる術式です。そのため、それぞれ得意とする部位や脂肪の性状が異なり、どちらが適しているかは症例によって変わります。
例えば、UALは繊維化した硬い脂肪や、皮膚のたるみが気になる症例に強みを発揮します。一方、PALは広範囲の大量吸引や、手術時間の短縮を重視する症例に適しています。
実際の臨床では、どちらか一方だけを用いるのではなく、UALで脂肪を遊離・乳化した後にPALで丁寧に吸引するというように、それぞれの特徴を活かして組み合わせるケースも少なくありません。
つまり、
SALとPAL・UALの比較では、「従来法」と「機械を用いた術式」という違いがあり、現在ではPAL・UALが広く普及しています。
一方、PALとUALは優劣を競う関係ではなく、それぞれ異なる特徴を持つ術式です。
重要なのは、採用している術式や機械の特性を十分に理解し、患者さん一人ひとりの状態に合わせて適切に活用することです。
美しい仕上がりは、術式や機械だけではなく、それを使いこなす医師の技術と経験によって支えられています。
次の章では、実際に使用されている代表的な脂肪吸引の機械の特徴や違いについて詳しく解説します。
代表的な脂肪吸引機械の種類
現在の脂肪吸引では、さまざまな機械が使用されています。
採用している術式や脂肪を吸引する仕組みは機械によって異なり、それぞれに特徴があります。
ここでは、日本の美容クリニックでも導入されることが多い代表的な脂肪吸引の機械をご紹介します。
ベイザー(VASER)
特徴
✔ UAL(超音波脂肪吸引)を採用
✔ 超音波エネルギーを利用して脂肪を遊離・乳化してから吸引する仕組み
✔ 世界中の美容外科で広く導入されている
マイクロエア(MicroAire)
特徴
✔ PAL(電動式脂肪吸引)を採用
✔ カニューレが毎分約4,000回の細かな往復運動を行う
✔ 顔からボディまで幅広い部位で使用されている
✔ 世界中の美容外科・形成外科で広く導入されている
アキーセル(Aquicell)
特徴
✔ PAL(電動式脂肪吸引)を採用
✔ 米国MMT社が開発した脂肪吸引の機械
✔ 電動でカニューレを振動させながら脂肪を吸引する
✔ 日本国内では一部の美容クリニックで導入されている
バイブロフィット(Vibrofit)
特徴
✔ PAL(電動式脂肪吸引)を採用
✔ 電動でカニューレを振動させながら脂肪を吸引する構造
✔ ブラジルで広く使用されている脂肪吸引の機械の一つ
マイクロエア(MicroAire)・アキーセル(Aquicell)・バイブロフィット(Vibrofit)の違い
この3つの機械は、いずれもPAL(パワーアシスト脂肪吸引)という同じ分類に入ります。振動数や静音性、カニューレの豊富さなど、メーカーごとのスペックには違いがあります。しかし、その違いが、そのまま仕上がりの差になるとは言えません。
これは、脂肪吸引という手術の本質を考えると当然のことです。カニューレが機械的に振動するのは、あくまで脂肪を分離しやすくするための補助であり、実際に「どの層で、どの方向に、どれだけの厚みを残すか」を判断するのは、機械ではなく医師です。優れた機械を使っていても、判断を誤れば凹凸や左右差につながりますし、逆に、医師が機械の特性を理解し使いこなせていれば、機種そのものの違いは仕上がりに大きな差を生みません。
つまり、「どのPAL機器を使っているか」よりも、「その機器を、医師がどう使いこなしているか」の方が、仕上がりを左右する要素として重要です。当院がマイクロエアを採用しているのは、私たちが目指す繊細な脂肪吸引を、より高い精度で実現するために適した機械であると判断したためです。
機種選びよりも、医師がどのような考え方で脂肪吸引を行っているのかを確認することが、クリニック選びでは重要です。
脂肪吸引の仕上がりは、医師の技術と機械、その両方で決まる
ここまでご紹介したように、脂肪吸引にはさまざまな術式や機械があり、それぞれに特徴があります。
しかし、患者様が最も気になる「仕上がり」は、医師の技術だけでも、機械だけでも決まるものではありません。
同じ機械を使用していても、執刀する医師によって仕上がりが変わることがあります。一方で、どれほど技術があっても、機械の特性を理解していなければ、その技術を十分に発揮できないこともあります。
その理由は、脂肪吸引は単に脂肪を取り除く施術ではなく、一人ひとりの骨格や脂肪の付き方、皮膚の状態に合わせて、美しいフェイスラインやボディラインをデザインする手術だからです。
ここからは、自然で美しい仕上がりを実現するために、機械以上に重要となる4つのポイントをご紹介します。
デザイン力
脂肪吸引は「脂肪を多く取る手術」ではなく、「美しい輪郭をつくる手術」です。
患者様の骨格や筋肉の付き方、脂肪の量、皮膚の厚みなどを総合的に診断し、どの部位をどの程度細く見せるかを設計することが重要です。
例えば顔の脂肪吸引では、フェイスラインだけを細くするのではなく、正面・横顔・斜めから見たバランスや首とのつながりまで考慮してデザインすることで、より自然で美しい小顔効果につながります。
どれほど優れた機械を使用していても、デザインが適切でなければ理想的な仕上がりにはなりません。
吸引層の見極め
脂肪吸引では、「どこの脂肪を取るか」と同じくらい、「どの層の脂肪を取るか」が重要です。
皮下脂肪には複数の層があり、部位や患者様の状態によって、適切にアプローチする層は異なります。
浅すぎる層を過度に吸引すると、皮膚の凹凸や不自然な仕上がりにつながる可能性があります。一方で、深い層だけを吸引すると、十分な変化が得られないこともあります。
患者様ごとの解剖学的な特徴を理解し、適切な層を見極めて吸引することが、自然な仕上がりと安全性の両立につながります。
適切な吸引量
脂肪吸引では、「たくさん吸引すれば良い結果になる」というわけではありません。
脂肪を取り過ぎると、頬がこけたり、皮膚の凹凸が目立ったり、不自然な輪郭になったりすることがあります。反対に、吸引量が少なすぎると十分な変化を感じられません。
大切なのは、患者様の骨格や皮膚の伸縮性、脂肪量を総合的に判断し、適切な量だけを吸引することです。
必要以上に脂肪を除去するのではなく、美しいラインを維持しながら変化を引き出すことが、脂肪吸引では重要になります。
医師の経験
脂肪吸引は、同じ機械を使っても、執刀する医師によって仕上がりが大きく変わる施術です。
豊富な経験を持つ医師ほど、骨格や脂肪の付き方、皮膚の状態などを総合的に判断し、適切なデザイン・吸引層・吸引量を選択できます。
また、部位ごとの難しさや、術中の細かな変化にも柔軟に対応できるため、より自然で美しい仕上がりを目指すことができます。
機械はあくまで、理想の仕上がりを実現するための「道具」です。その性能を最大限に引き出せるかどうかは、医師の知識・技術・経験に大きく左右されます。
マイクロエアも、導入しただけで誰でも使いこなせる機械ではありません。
一定の振動を利用するからこそ、カニューレの進め方や圧のかけ方、吸引する層の見極めを誤れば、かえって不自然な仕上がりにつながる可能性もあります。
だからこそ当院では、韓国で実際にマイクロエアを用いた脂肪吸引を学び、機械の操作だけではなく、「どのように使いこなすか」という技術まで習得してきました。
まとめ
脂肪吸引で本当に重要なのは、「優れた機械」か「優れた技術」か、どちらか一方ではありません。
一人ひとりに合わせたデザイン力。
適切な吸引層の見極め。
適切な吸引量の判断。
そして、それらをより高い精度で実現するための機械。
医師の技術と、それを支える機械。その両方が揃って初めて、自然で美しい仕上がりにつながります。
だからこそクリニックを選ぶ際は、「どの機械を導入しているか」だけではなく、「その機械をどのような考え方で使いこなし、どのような仕上がりを目指しているのか」という視点も大切です。
IANA CLINICがマイクロエアを採用している理由
私がマイクロエアを知ったきっかけは、脂肪吸引を学んだ韓国の師匠が、愛用していたことでした。
実際の手術を間近で学ぶなかで、マイクロエアの細かな振動を利用しながら、吸引する層や方向、残す脂肪の厚みを繊細に調整していく技術に触れました。そこで、当院が目指す自然で滑らかな仕上がりを実現するうえで、マイクロエアは非常に有用な機器になり得ると考えるようになりました。
しかし、マイクロエアは導入しただけで美しい仕上がりが得られる機械ではありません。
カニューレが自動で振動する一方で、どの層へ進めるのか、どの角度で動かすのか、どの程度の圧を加えるのか、どこで吸引を止めるのかを判断するのは、すべて医師です。振動するカニューレの特性を理解せずに操作すれば、狙った層から外れたり、必要以上に脂肪を吸引したりする可能性もあります。
だからこそ私は、韓国の脂肪吸引専門クリニックで、単に機械の操作方法を学ぶのではなく、マイクロエアをどのように使いこなし、自然で美しい仕上がりにつなげるのかという技術を繰り返し学びました。
部位ごとのカニューレワーク、吸引層の見極め、組織から伝わる抵抗を手で感じ取る感覚など、実際の手術で求められる技術を習得し、それを現在の診療にも活かしています。
私がマイクロエアを導入しているのは、機械そのものが仕上がりを決めると考えているからではありません。脂肪吸引を専門的に学ぶ過程で出会い、繰り返し訓練を重ねてきた機械であり、私が大切にする繊細なデザインや、必要な脂肪を残しながら自然なラインをつくる脂肪吸引と相性が良いと考えているためです。
人の技術と、機械の精度は対立するものではありません
脂肪吸引は、最終的には医師の技術が結果を左右する手術です。
しかし、人間の手だけでも脂肪吸引は可能である一方、長時間にわたり一定した精度で繊細な操作を続けることには限界があります。
だからこそ、世界中で医師の技術を置き換えるためではなく、医師の技術をより高い精度で支えるために、マイクロエアのようなPAL(パワーアシスト脂肪吸引)機器が広く使用されています。
マイクロエアも、その考え方から生まれた機械の一つです。
毎分約4,000回の安定した往復運動によって、人間の手では再現が難しい一定したカニューレ操作をサポートし、医師が意図した吸引をより高い精度で実現しやすくします。
もちろん、機械が自動で美しい仕上がりをつくるわけではありません。
どの層を吸引するのか、どれだけ脂肪を残すのか、どの方向へカニューレを進めるのかを判断するのは、あくまでも医師です。
そして、その判断をより正確に実現するために機械があります。
私たちは、医師の技術と機械は対立するものではなく、互いを支え合うものだと考えています。
だからこそIANA CLINICでは、私たちが目指す自然で美しい脂肪吸引を、より高い精度で実現するためのパートナーとしてマイクロエアを採用しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 脂肪吸引は機械によって仕上がりが変わりますか?
機械によって操作性や特徴は異なりますが、仕上がりを決めるのは機械だけではありません。
医師の診断力、デザイン、吸引層の見極め、吸引量の調整などが大きく影響します。一方で、医師がその技術をより高い精度で発揮するために、適切な機械を選ぶことも重要です。
Q. マイクロエアとベイザーはどちらが優れていますか?
マイクロエアとベイザーは、仕組みが異なる機械です。
マイクロエアはPAL(パワーアシスト式)、ベイザーはUAL(超音波式)であり、それぞれ得意とする特徴があります。
どちらが優れているというものではなく、患者様の状態や部位に応じて適切に使い分けることが大切です。
Q. マイクロエアなら誰が手術してもきれいに仕上がりますか?
いいえ。
マイクロエアは医師の技術を補助するための機械であり、機械だけで仕上がりが決まるわけではありません。
どの層を吸引するか、どの程度脂肪を残すかなどは、すべて医師の判断と技術によって決まります。
Q. なぜ世界ではマイクロエアを採用する医師が多いのですか?
マイクロエアは25年以上にわたり世界中で使用され、多くの脂肪吸引専門医が採用しているパワーアシスト式脂肪吸引システムです。
一定した微細な往復運動により、医師が繊細な操作を行いやすいことや、豊富な実績が評価され、現在でも多くの施設で使用されています。
Q. 人の手だけで脂肪吸引を行う方法ではだめなのでしょうか?
従来から行われている手技でも脂肪吸引は可能です。
一方で、人間の手の動きには限界があります。長時間にわたり一定のリズムや力でカニューレを動かし続けることは容易ではありません。
そのため現在では、医師の技術をより高い精度で再現するために、マイクロエアのようなパワーアシスト式の機械を採用する医師も増えています。
Q. IANA CLINICがマイクロエアを採用している理由を教えてください。
当院では、韓国の脂肪吸引専門クリニックでマイクロエアを用いた技術を学び、その操作方法や考え方を習得したうえで導入しています。
マイクロエアを選んだ理由は、「有名な機械だから」ではありません。
当院が大切にしている自然なラインをデザインし、必要な組織をできるだけ温存する脂肪吸引を実現するうえで、最も相性のよい機械の一つだと考えているためです。
Q. マイクロエアは顔の脂肪吸引にも適していますか?
はい。
マイクロエアは、頬やフェイスライン、あご下などの繊細な部位でも使用されているパワーアシスト式脂肪吸引機です。
顔は数ミリの吸引量の違いが仕上がりに影響するため、機械の性能だけでなく、それを扱う医師の技術が重要になります。当院では、骨格や脂肪のつき方を見極めながら、自然なフェイスラインを目指して施術を行っています。
Q. ボディの脂肪吸引でもマイクロエアのメリットはありますか?
あります。
腹部や太もも、二の腕など広い範囲の脂肪吸引では、長時間にわたり安定した操作を続けることが求められます。
マイクロエアは一定した往復運動でカニューレ操作をサポートするため、広範囲の吸引でも繊細な操作を継続しやすいことが特徴です。
Q. パワーアシスト式(PAL)は新しい技術ですか?
PAL自体は決して新しい技術ではありません。
1990年代から臨床で使用され、現在では世界中の脂肪吸引専門クリニックで広く採用されています。
その間も機器の改良が続けられ、現在ではマイクロエアをはじめとするPALシステムが、多くの医師に選ばれています。
Q. 機械だけでクリニックを選んでも大丈夫ですか?
それは、おすすめできません。
脂肪吸引では、
- 医師の経験
- 症例数
- デザイン力
- 適応判断
- 術後フォロー
- 使用する機器
これらすべてを総合的に確認することが大切です。
使用している機器は重要な判断材料の一つですが、それだけでクリニックを選ぶのではなく、「なぜその機械を選んでいるのか」という考え方まで確認すると、自分に合ったクリニックを選びやすくなります。
Q. マイクロエアを導入しているクリニックなら安心ですか?
マイクロエアを導入していることは、一つの判断材料にはなります。
しかし、それだけで手術の質が保証されるわけではありません。
脂肪吸引では、術前のデザイン、吸引する層の判断、脂肪を残すバランス、術後のフォローなど、多くの要素が仕上がりに影響します。
大切なのは、「どの機械を使っているか」だけではなく、「その機械をどのような考え方で使っているか」です。
Q. PAL(パワーアシスト式)は初心者でも扱いやすい機械ですか?
いいえ。
PALはカニューレが一定のリズムで前後運動するため、人の手だけでは難しい細かな動きを補助できます。
一方で、その特性を理解せずに使用すると、思った以上に進んでしまったり、狙った層から外れてしまったりすることがあります。
そのため、機械の特性を理解し、十分なトレーニングを積んだ医師が扱うことが重要です。
Q. これから脂肪吸引を受けるなら、何を基準にクリニックを選べばよいですか?
脂肪吸引では、次のような点を総合的に確認することをおすすめします。
- 医師が脂肪吸引を専門的に行っているか
- 症例写真や仕上がりに一貫性があるか
- 使用する機器や術式について説明しているか
- 術後のフォロー体制が整っているか
- 自分の悩みに合わせた提案をしてくれるか
使用する機器も大切ですが、それ以上に重要なのは、その機器を活かせる技術と経験、そして患者様一人ひとりに合わせた診療です。
技術にも、設備にも妥協しない
SAL(手動)でも脂肪吸引はできます。
しかし、より高い精度や、より繊細な仕上がりを追求するのであれば、人間の手だけに頼ることには限界があります。
だからこそ、PALやUALといった新しい技術が開発され、世界中の脂肪吸引専門医が採用してきました。
一方で、マイクロエアのような機械は、導入しただけで誰でも使いこなせるものではありません。
機械の特性を理解し、適切なカニューレ操作や組織へのアプローチを習得するためには、十分な経験とトレーニングが必要です。
つまり、
技術があるから機械は不要でも、機械があるから技術は不要でもありません。
私たちは、医師として技術を磨き続けることは当然の責任だと考えています。
そのうえで、人間の手だけでは到達しにくい精度を目指すために、マイクロエアというデバイスにも投資しています。
結論
仕上がりは医師の技術と機械、その両方によって左右される
脂肪吸引は、機械だけで美しい仕上がりが決まる手術ではありません。
一方で、「どの機械を使っても同じ」というわけでもありません。
優れた技術を、優れた機械で実現する。
技術にも、設備にも妥協しない。
それが、IANA CLINICの脂肪吸引の考え方です。
技術は、学び続けることで進化します
医療技術は日々進歩しています。
脂肪吸引も、SAL(手動式)からPAL(パワーアシスト式)、UAL(超音波式)へと進化してきました。
私たちは、「今までの方法でもできる」という考えではなく、患者様にとってより良い仕上がりを追求するために、新しい技術を学び、必要な設備へ投資することが医師の責任だと考えています。
現状に満足せず、技術を磨き続けること。
そして、その技術を最大限に発揮するための設備にも妥協しないこと。
その積み重ねが、患者様一人ひとりの自然で美しい仕上がりにつながると、私たちは信じています。
参考文献
・Katz BE, Bruck MC, Coleman WP. The Benefits of Powered Liposuction Versus Traditional Liposuction: A Paired Comparison Analysis. Dermatol Surg. 2001;27:863-867.
・Nagy MW, Vanek PF Jr. A multicenter, prospective, randomized, single-blind, controlled clinical trial comparing VASER-assisted lipoplasty and suction-assisted lipoplasty. Plast Reconstr Surg. 2012;129(4):681e-689e.
・Nayak S. Body Contouring Using Vaser Liposuction: Retrospective Analysis of 175 Consecutive Cases at a Single Centre. Int J Aesthet Plast Surg. 2025;1(1):63-69.

穴井 元康
IANA CLINIC
院長
経歴
2015年 Centre Hospitalier Universitaire Grenoble Alpes(フランス)
2016年 Mackay Memorial Hospital(台湾)
2017年 産業医科大学医学部医学科 卒業
国立病院機構九州医療センター勤務
2019年 トヨタ自動車株式会社 専属産業医
2020年 東北大学病院、東北労災病院 整形外科勤務
2021年 都内整形外科クリニック院長
2023年 大手美容クリニック勤務
2025年 韓国 LaPrin Plastic Surgery Fellowship
2025年 IANA CLINIC開院
患者様一人ひとりのお悩みやご希望に丁寧に向き合い、
自然な仕上がりを重視した美容医療の提供に努めています。
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