「お腹の脂肪吸引を受けたら、くびれはできますか」
腹部の相談で来院される方から、よくいただくご質問です。
結論から申し上げると、脂肪吸引でくびれの位置そのものを作り出すことはできません。くびれの位置は骨格によって決まっているためです。
ただし、その位置が脂肪で埋もれている場合には、脂肪を減らすことで本来のくびれがはっきりしてきます。
この記事では、くびれが何によって決まっているのか、どの範囲を整えると変化が出るのか、そして当院がくびれをどう設計しているのかについて解説します。
この記事でわかること
✅ くびれの深さを決めているもの
✅ お腹の前面だけではくびれが変わらない理由
✅ くびれに関わる範囲と、その役割
✅ くびれの位置は変わるのか
✅ 範囲を絞る場合、どこを優先するか
くびれは何で決まっているのか
骨格が土台になります
ウエストのくびれは、肋骨の下端と骨盤の上端の間にできます。
この間隔が広い方では、くびれが出やすくなります。逆に、肋骨と骨盤の距離が近い方では、脂肪を減らしてもくびれの深さには限界があります。
腰椎の長さや骨盤の形も影響します。これらは脂肪吸引で変えられる部分ではありません。
その上に乗る脂肪が、輪郭を決めます
骨格で決まった土台の上に、皮下脂肪が乗っています。
側腹部や腰に厚みがあると、本来くびれているはずの部分が埋もれて、外側への張り出しとして見えます。この脂肪が減れば、下にある輪郭が現れます。
つまり脂肪吸引は、くびれを作る施術ではなく、埋もれているくびれを見えるようにする施術です。
全体のバランスも関係します
くびれの深さは、体格との関係で決まる部分もあります。
体格に対して極端に深いくびれは、かえって不自然に見えます。全身のバランスの中で、どの程度が自然に見えるかという視点も必要です。
そのため、「できるだけ深くくびれさせる」ことを目標にはしていません。
▶ お腹だけ痩せない理由とは?内臓脂肪・皮下脂肪の違いと脂肪吸引が向いている人
お腹の前面だけでは、くびれは変わりません
くびれの曲線は、側面と背面で決まります
正面から鏡を見たとき、ウエストのラインは体の輪郭として見えています。
この輪郭を作っているのは、お腹の前面ではありません。側腹部と腰の脂肪です。
前面の脂肪をいくら減らしても、脇腹や腰に厚みが残っていれば、正面から見たシルエットは変わりません。「お腹は平らになったのに、ウエストのラインは変わらなかった」という状態は、この理由で起こります。
下腹部だけの吸引では、ウエストは変わりません
下腹部のぽっこりが気になる方は多くいらっしゃいます。
下腹部を吸引すれば、横から見た前方への張り出しは変わります。しかし、それとウエストのくびれは別の話です。
どちらを目指しているのかによって、必要な範囲が変わります。
だから、一周で考えます
当院では、上腹部・下腹部・側腹部・腰を一周のつながりとして評価しています。
正面のくびれ、横から見た厚み、後ろ姿のライン。これらは別々のものではなく、ひとつの輪郭の別の角度です。
くびれに関わる範囲
側腹部
正面や斜めから見たときに、ウエストが張り出して見える部分です。
くびれの曲線に最も直接的に関わる範囲です。
腰
後ろから見たとき、あるいは下着やボトムスの上に乗って見える部分です。
側腹部と合わせて整えることで、正面のくびれと後ろ姿のウエストラインの両方に変化が出ます。
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上腹部
みぞおちからおへその上にかけての範囲です。
ここに厚みがあると、肋骨の下からウエストへの移行がなだらかになりすぎて、くびれの上端がぼやけます。
下腹部
おへその下の範囲です。
横から見た張り出しに関わりますが、正面から見たくびれの曲線への影響は、側腹部や腰と比べて小さくなります。
ただし、腰まわりが整っていても下腹部が前に出ていれば、全体としては気になる状態が残ります。くびれの曲線という点では影響が小さくても、ウエストまわりの見た目という点では別の話になります。
マーキングの範囲
当院では、上を第12肋骨と肋骨弓、下を腸骨稜、後方を脊柱起立筋の外縁として、この範囲を目安にデザインしています。
くびれの位置は変わるのか
解剖学的な位置は変わりません
くびれの位置は、肋骨と骨盤の位置関係によって決まっています。
脂肪吸引で骨格が変わるわけではないため、くびれの位置そのものが動くことはありません。
ただし、見え方は変わります
腰の張り出しが強い方では、その張り出しによって本来のくびれが埋もれています。
腰の脂肪が減ると、ウエストとのコントラストがはっきりします。その結果、くびれのラインが明瞭になり、やや高い位置にあるように見えることがあります。
「くびれの位置が上がった」と感じられるのは、この見え方の変化によるものです。
低い位置にくびれを作ることはしません
デザインの考え方として、くびれを低い位置に設定することは避けています。
腸骨稜の上を深く掘り込むと、その部分だけが細くなり、胴が長く見えます。脚が短く見える方向に働くため、全体のバランスとしては不利になります。
また、掘り込みが強いと、お尻の上縁との境界に段差ができます。
掘るのではなく、なだらかに整えます
当院が行っているのは、一点を深く掘り込むことではありません。
側腹部から腰背部にかけての面を、連続した曲面として整えることです。ウエストからお尻へ、そして太ももの外側へ。このつながりが自然であることを優先しています。
範囲を絞る場合、どこを優先するか
腹部全体セットに腰は含まれていないため、くびれを目指す場合は範囲が広くなります。予算やダウンタイムの都合で、すべては難しいというご相談をいただくこともあります。
優先するのは腰です
くびれを目的とされる場合、当院では腰を優先しています。
腰の張り出しはウエストの輪郭に直接関わり、また後ろ姿の印象を最も左右する部分でもあるためです。
前面だけを選ぶと、目的とずれます
「お腹の前面だけなら予算内に収まる」というお話をいただくことがあります。
ただ、目的がくびれであれば、前面だけを吸引しても目指す変化にはつながりません。予算内に収まっても、目的が達成されなければ意味がありません。
ゴールから逆算します
カウンセリングで最初に確認するのは、どうなりたいかです。
横から見た張り出しを減らしたいのか、正面から見たウエストのラインを変えたいのか、後ろ姿まで含めて整えたいのか。目指すものによって、必要な範囲は変わります。
範囲を先に決めて費用を積み上げるのではなく、目指す見た目から逆算して考えるという進め方です。
腹部脂肪吸引をおすすめしない方
くびれという観点から、当院では次のような場合に脂肪吸引をおすすめしていません。
- 肋骨と骨盤の間隔が狭く、骨格による限界が大きいと判断される方
- つまめる皮下脂肪が薄い方
- お腹のふくらみの主な原因が内臓脂肪である方
- 皮膚のたるみが主体の方
- 体格に対して極端なくびれを目標とされている方
- 「できるだけ多く取ってほしい」というご希望が強い方
- 体重の増減が大きく、体型が安定していない方
骨格による限界について
診察では、肋骨の下端と骨盤の上端の位置関係を確認しています。
この間隔が狭い場合、脂肪を減らしてもくびれの深さには限界があります。その場合には、どこまでの変化が期待できるかをあらかじめご説明しています。
BMIについて
当院ではBMIだけで判断することはしていません。皮下脂肪の量や内臓脂肪の割合、皮膚の状態、基礎疾患、麻酔管理上の安全性などを総合的に確認しています。
そのうえで、一つの目安として、BMI24未満を理想的な範囲、BMI30程度までを手術検討の目安としています。
適応がないと判断した方に、手術をおすすめすることはありません。
費用
| メニュー | 通常価格 | モニター価格 |
|---|---|---|
| 腹部全体セット(上腹部+下腹部+側腹部) | 542,000円 | 406,500円 |
| 上腹部 | 248,000円 | 186,000円 |
| 下腹部 | 248,000円 | 186,000円 |
| 側腹部 | 248,000円 | 186,000円 |
| 腰 | 248,000円 | 186,000円 |
| 胸下 | 146,000円 | 109,500円 |
※料金は税込です。 ※オプション:MicroAire脂肪吸引(体)165,000円/Q-Lean脂肪吸引(体)110,000円
腰は腹部全体セットに含まれていません。後ろ姿まで含めたウエストラインを目指す場合には、別途となります。
麻酔は静脈麻酔と局所麻酔(チュメセント麻酔)を併用し、施術時間は範囲によって異なりますが約1〜3時間です。腹部と腰を同時に行う場合には、手術中に体位を変えて吸引します。
術後の診察は、術後1週間・1か月・3か月・6か月を目安に行っています。
よくある質問
Q. 脂肪吸引でくびれは作れますか?
くびれの位置そのものを作り出すことはできません。位置は肋骨と骨盤の位置関係によって決まっているためです。
ただし、その位置が脂肪で埋もれている場合には、脂肪を減らすことで本来のくびれがはっきりしてきます。
Q. お腹の前面だけでもくびれは出ますか?
正面から見たウエストの輪郭は、お腹の前面ではなく側腹部と腰の脂肪によって決まります。
そのため、前面だけを吸引しても、くびれのラインは変わりにくくなります。
Q. 腰まで含めないとダメですか?
目指すものによります。
横から見た張り出しを減らしたいのであれば、腰を含めなくても変化は期待できます。一方、正面から見たウエストのラインや後ろ姿まで整えたい場合には、腰を含めることが多くなります。
Q. くびれの位置は変わりますか?
解剖学的な位置は変わりません。
ただし、腰の張り出しが減ることでコントラストがはっきりし、くびれのラインが明瞭になります。その結果、やや高い位置にあるように見えることがあります。
Q. 骨格が原因でくびれない場合はどうなりますか?
肋骨と骨盤の間隔が狭い場合、脂肪を減らしてもくびれの深さには限界があります。
診察でこの点を確認し、どこまでの変化が期待できるかをご説明しています。実現が難しい場合には、その旨もお伝えしています。
Q. 背中も吸引してもらえますか?
当院では背中の脂肪吸引は行っていません。
腰は腸骨稜の上あたりまでの範囲を指しており、それより上の背中は別の部位として扱っています。
Q. 予算が限られています。どこから受けるべきですか?
くびれを目的とされる場合、当院では腰を優先しています。
ただし、目指すものによって優先順位は変わります。診察の際にご相談ください。
Q. くびれは深いほどきれいですか?
そうとは限りません。
体格に対して極端に深いくびれは、かえって不自然に見えることがあります。当院では、全体のバランスの中で自然に見えるラインを目指しています。
まとめ
くびれの位置は、肋骨と骨盤の位置関係によって決まっています。脂肪吸引で骨格が変わるわけではないため、くびれの位置そのものを作り出すことはできません。
一方で、側腹部や腰に厚みがあると、本来のくびれが埋もれて見えなくなります。この脂肪が減れば、下にある輪郭が現れます。脂肪吸引がしているのは、くびれを作ることではなく、埋もれているくびれを見えるようにすることです。
そして、正面から見たウエストの輪郭を作っているのは、お腹の前面ではなく側腹部と腰です。前面だけを吸引しても、くびれのラインは変わりにくくなります。
デザインとしては、一点を深く掘り込むことはしていません。低い位置にくびれを作ると胴が長く見え、お尻の上縁との境界にも段差ができます。側腹部から腰背部にかけての面を、連続した曲面として整えることを優先しています。
くびれの深さには、骨格による限界があります。また、体格に対して極端なくびれは不自然に見えます。どこまでが自然に見えるかを含めて、あらかじめ共有しておく必要があります。
▶ 腹部脂肪吸引完全ガイド|ダウンタイム・費用・傷跡・効果を医師が解説
ウエストのラインでお悩みの方へ
くびれは、脂肪の量だけで決まるものではありません。肋骨と骨盤の位置関係という骨格の要素があり、その上に脂肪が乗っています。
当院では、骨格による限界も含めて確認したうえで、どの範囲を整えればどのような変化が期待できるかをご説明しています。適応がないと判断した場合や、目指すものと実現できる範囲に差がある場合には、その旨もお伝えしています。
「細くすること」だけではなく、「全体としてどう見えるか」まで考えたうえで判断しています。
お腹まわりについてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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※カウンセリング無料

穴井 元康
IANA CLINIC
院長
経歴
2015年 Centre Hospitalier Universitaire Grenoble Alpes(フランス)
2016年 Mackay Memorial Hospital(台湾)
2017年 産業医科大学医学部医学科 卒業
国立病院機構九州医療センター勤務
2019年 トヨタ自動車株式会社 専属産業医
2020年 東北大学病院、東北労災病院 整形外科勤務
2021年 都内整形外科クリニック院長
2023年 大手美容クリニック勤務
2025年 韓国 LaPrin Plastic Surgery Fellowship
2025年 IANA CLINIC開院
患者様一人ひとりのお悩みやご希望に丁寧に向き合い、
自然な仕上がりを重視した美容医療の提供に努めています。
