「背中は自分では見えないので、傷跡が心配です」
「水着になったときが気になります」
「どこを切るのか、事前に知っておきたい」
背中の脂肪吸引を検討されている方から、こうしたご質問をいただきます。
背中は、日常生活では隠れる部位です。一方で、水着や背中の開いた服では見える位置でもあります。
この記事では、切開の位置と、傷跡がどのように変化していくのか解説します。
この記事でわかること
✅ 切開する位置
✅ 下着で隠れる位置を選ぶ理由
✅ 皮膚への負担を抑える設計
✅ 術後から6か月以降までの傷跡の経過
傷跡はどこにできますか
背中の脂肪吸引では、次の位置に数ミリ程度の切開を行います。
脇の付け根(後方) — 腕の付け根の後ろ側です。腕を下ろせば隠れる位置になります。
背中中央のブラジャーで隠れる位置 — 下着のラインに合わせて、通常の服装では見えにくい位置を選びます。
どちらも隠れる位置です
脇の付け根は、腕を体につけた状態では見えません。
下着のライン上は、下着で覆われる位置です。背中の開いた服や水着でも、ラインの位置によっては隠れます。
位置と数は全員同じではありません
吸引する範囲によって変わります。上部と下部のどちらを吸引するか、また両方を含めるかによって、必要な位置が変わります。
▶ 背中の脂肪吸引は上下どちらを吸う?部位の違いを解説
切開位置だけでなく、吸引操作にも注意が必要です
背中の見た目に影響するのは、数ミリの切開による傷跡だけではありません。
皮膚に近い層を必要以上に吸引すると、皮膚表面の凹凸や引きつれなどが生じる可能性があります。
そのため当院では、皮膚直下を過度に薄くせず、一定の脂肪層を残しながら吸引します。
傷跡を目立ちにくい位置へ置くことに加えて、吸引後の皮膚表面が不自然にならないように残す厚みを調整することも重要です。
傷跡は完全には消えません
切開そのものは数ミリと小さなものですが、一般的に、傷跡が完全に消失することはありません。
ただし、多くは時間の経過とともに赤みが薄れ、細い線状となり、日常生活で気にならない程度まで目立ちにくくなります。
一方で、その時間は想定より長くかかります。多くの場合6か月以上、体質によっては1年程度をみていただきます。術後3か月の時点で傷跡が残っていることは、正常な経過です。
そのうえで、目立ちにくくするためにできることはあります。
傷跡の経過
術後〜1週間
創部は保護された状態です。
シャワーは術翌日から可能です。創部も強くこすらず、泡でやさしく洗い、流水で十分に洗い流してください。
この時期は、傷跡そのものより腫れや内出血のほうが目立ちます。
1週間〜1か月
創部が閉じたあとも、赤みや軽い硬さが残る時期です。
傷跡の色や硬さには個人差があり、術後1か月の時点ではまだ目立つことがあります。この時期に傷跡が赤いことだけで、最終的な状態を判断することはできません。
診察では、創部が閉じているか、赤みが周囲へ広がっていないか、滲出液や明らかな離開がないかを確認します。
1〜3か月
赤みが徐々に落ち着いてきます。
一方で、傷跡が硬くなったり、一時的に盛り上がって感じられたりすることがあります。治癒の過程で次第に和らぐものもありますが、赤みや盛り上がりが強くなる場合には、肥厚性瘢痕などを考えて経過を確認する必要があります。
3〜6か月
赤みや色調の変化が徐々に薄れ、傷跡の硬さも少しずつ和らいでいく時期です。
一方で、6か月の時点でも赤みや色調の変化が残っている方はいらっしゃいます。傷跡の変化には個人差が大きいため、この時点でも完成とは限りません。
6か月以降
傷跡が成熟していく時期です。
多くの場合6か月以上、体質によっては1年程度かけて、少しずつ目立ちにくくなっていきます。傷跡の評価には、それだけの時間が必要になります。
背中の傷跡で注意が必要なこと
自分では確認しにくい位置です
背中は、ご自身で直接見ることができない部位です。
傷跡の状態を確認しにくいため、経過診察の意味が大きくなります。 気になることがあれば、鏡や写真で撮っていただくか、診察の際にお伝えください。
下着のラインと重なることがあります
下着のライン上の切開は、下着の縫い目やホックと近い位置にあります。
当たり続けると、傷跡に刺激が加わります。 術後しばらくは、締めつけの少ない下着を選んでいただくと負担が減ります。
傷跡を目立ちにくくするために
テープ固定
創部の上皮化を確認したあと、傷跡の状態に応じてテープ固定をご案内することがあります。
テープ固定は、周囲の皮膚から傷跡に加わる力を軽減することを目的に行います。
上皮化する前の創部へ自己判断でテープを貼ることは避けてください。開始時期、貼り方、交換頻度は経過診察の際にご案内します。
紫外線対策
傷跡の赤みが残っている時期に紫外線を受けると、色素沈着が目立ったり、長く残ったりする可能性があります。
背中は通常の生活では露出しにくい位置ですが、水着を着用する場合には注意が必要です。この時期に日焼けする機会がある方は、対策を考えておいてください。
皮膚の乾燥や刺激を避ける
創部が上皮化したあとも、周囲の皮膚が乾燥したり、かゆみによって繰り返しこすったりすると、皮膚トラブルの原因になります。
乾燥がある場合には、創部の状態を確認したうえで周囲の皮膚の保湿をご案内することがあります。傷跡そのものへ使用する製品については、自己判断で塗らずご相談ください。
気になるときはご連絡ください
傷跡の経過について、判断に迷われる場合は、次回の診察を待たずにご連絡ください。
とくに、次のような場合はお早めにご相談ください。
- 創部の赤みが広がっている
- 痛みが強くなっている
- 熱感がある
- 滲出液や臭いがある
- 傷跡が明らかに盛り上がってきている
よくある質問
Q. 傷跡はどこにできますか?
脇の付け根(後方) — 腕の付け根の後ろ側です。腕を下ろせば隠れる位置になります。
背中中央のブラジャーで隠れる位置 — 下着のラインに合わせて、通常の服装では見えにくい位置を選びます。
Q. 水着は着られますか?
切開は下着で隠れる位置に置いていますが、水着のデザインによっては見える可能性があります。
また、傷跡が成熟するまでの期間は紫外線対策が必要です。
Q. 背中の開いた服は着られますか?
切開の位置によります。
下着のライン上の切開は、服のデザインによっては見える位置になります。傷跡が成熟するまでには時間がかかるため、その期間の服装は考えておいてください。
Q. 色素沈着が心配です
切開部の赤みや色調の変化は、傷が治る過程でみられることがあります。
また、傷跡の赤みが残っている時期に紫外線や摩擦などの刺激が加わると、色素沈着が目立ったり、長く残ったりする可能性があります。
傷跡の色調変化を完全に防ぐことはできませんが、切開位置を下着で隠れやすい場所に置き、術後は紫外線や繰り返す刺激を避けるようご案内しています。
Q. 半年経っても赤みが残っています
傷跡が成熟するまでには時間がかかるため、半年の時点で赤みが残っていること自体は珍しくありません。多くは時間とともに改善します。
ただし、赤みが強くなる、盛り上がるなどの変化がある場合はご相談ください。
Q. 自分で傷跡を確認できません
背中は目が届きにくい位置にあります。
鏡や写真で撮っていただくか、診察の際にご相談ください。経過診察でも確認します。
Q. 体質的に傷跡が残りやすいのですが
傷跡の治り方には個人差があります。過去にケロイドや肥厚性瘢痕ができたことがある方は、診察時に必ずお伝えください。
以前の傷跡の状態や部位を確認し、通常より傷跡が目立つ可能性、術後の管理方法についてご説明します。リスクが高いと判断した場合には、手術をおすすめしないこともあります。
まとめ
背中の脂肪吸引では、脇の付け根(後方)と、下着の後ろのライン上に数ミリ程度の切開を行います。脇の付け根は腕を下ろせば隠れ、下着の後ろのライン上は下着で覆われる位置です。
傷跡とは別に、背中では皮膚のトラブルにも注意が必要です。 皮膚のすぐ下を削るような操作が加わると、色素沈着などにつながることがあります。当院で使用しているカニューレは、吸引の向きが皮膚側へ向かないよう設計されています。
傷跡が完全に消えることはありません。赤みが薄れ、細い線状になるまでには、6か月から1年ほどをみていただきます。
背中は目が届きにくいため、傷跡の状態を確認しにくい部位です。経過診察の意味が大きくなります。
また、背中中央の切開は下着の縫い目やホックが当たりやすい位置になることがあります。術後しばらくは、締めつけの少ない下着を選んでいただくと負担が減ります。
▶ 背中・胸下の脂肪吸引|施術内容・費用・ダウンタイム
背中でお悩みの方へ
傷跡が完全に消えることはありません。この点は、手術を受ける前に正確にお伝えするようにしています。
一方で、どこに切開を置くかは設計で決まります。当院では、腕を下ろせば隠れる位置と、下着で覆われる位置に限定しています。
背中はご自身で確認しにくい部位のため、経過診察で状態を確認しながらご案内します。
お電話でのご予約・お問い合わせ
TEL:082-298-0505
受付時間 10:00〜18:30
※カウンセリング無料

穴井 元康
IANA CLINIC
院長
経歴
2015年 Centre Hospitalier Universitaire Grenoble Alpes(フランス)
2016年 Mackay Memorial Hospital(台湾)
2017年 産業医科大学医学部医学科 卒業
国立病院機構九州医療センター勤務
2019年 トヨタ自動車株式会社 専属産業医
2020年 東北大学病院、東北労災病院 整形外科勤務
2021年 都内整形外科クリニック院長
2023年 大手美容クリニック勤務
2025年 韓国 LaPrin Plastic Surgery Fellowship
2025年 IANA CLINIC開院
患者様一人ひとりのお悩みやご希望に丁寧に向き合い、
自然な仕上がりを重視した美容医療の提供に努めています。