「太ももの表面がでこぼこしています」
「セルライトは脂肪吸引で取れますか」
「痩せてもセルライトだけ残ります」
太もものセルライトについて、こうしたご相談をいただきます。
先にお伝えしておくと、セルライトは脂肪吸引で消えるものではありません。
脂肪を減らすことと、皮膚表面の凹凸をなくすことは、別のことだからです。
この記事では、セルライトがなぜできるのか、そして脂肪吸引とどのような関係にあるのかを解説します。
この記事でわかること
✅ セルライトと呼ばれる凹凸の正体
✅ 脂肪吸引で消えない理由
✅ かえって目立つ場合があること
✅ 当院での適応の判断
セルライトとは何か
セルライトは、医学的な診断名ではありません。
一般的には、太ももやお尻などの皮膚表面がオレンジの皮のように凸凹して見える状態を指します。
美容領域では広く使われている言葉ですが、医学的には明確な疾患名ではありません。
皮膚の下で何が起きているのか
皮下脂肪は、均一なかたまりとして存在しているわけではありません。
皮膚と深部の組織をつなぐ線維性の隔壁が縦方向に走り、その間を脂肪が埋めています。この構造によって、脂肪は区画に分かれた状態で存在しています。
脂肪の量が増えると、区画の中の脂肪が膨らみます。一方で、隔壁は皮膚を内側へ引っ張ったままです。
膨らむ部分と、引っ張られる部分。この差が、皮膚表面の凹凸として現れます。
つまりセルライトは、脂肪そのものというより、脂肪と隔壁の位置関係によって生じる見え方です。
なぜ太ももにできやすいのか
太ももは、体の中でも皮下脂肪が蓄積しやすい部位です。脂肪の量が増えれば、区画の膨らみも大きくなります。
また、隔壁の走り方には部位差があります。 太ももや臀部では縦方向に走る隔壁が多く、その分だけ表面に凹凸が現れやすい条件があります。
女性は男性に比べて皮下脂肪がつきやすく、隔壁の構造にも違いがあるため、セルライトが目立ちやすいと考えられています。
痩せている方でも見られることがあるのは、脂肪の量だけで決まるものではないためです。
セルライトは脂肪吸引で消えますか
脂肪吸引は、セルライトそのものを治療する手術ではありません。
脂肪吸引で減らせるのは、区画の中にある脂肪です。皮膚を内側へ引っ張っている隔壁そのものは変わりません。
そのため、セルライトが消えるものではありません。
脂肪の量が減れば、区画の膨らみは小さくなります。その分、凹凸が軽くなったように見える方はいらっしゃいます。
しかし、凹凸をつくっている構造が残っている以上、表面が完全になめらかになるわけではありません。
「脂肪吸引でセルライトも一緒に改善する」と期待していると、術後にずれが生じます。
むしろ目立つことがあります
ここは、事前に知っておく必要がある点です。
脂肪を減らすことで、凹凸がかえって目立つ場合があります。
理由は2つあります。
隔壁による引きつれが表面化する
脂肪の量が多いうちは、区画の膨らみによって皮膚が押し上げられています。
脂肪が減ると、押し上げる力が弱くなります。すると、隔壁が皮膚を引っ張っている部分が相対的に際立つことがあります。
皮膚のたるみを伴う場合
皮膚の弾力が低下している方では、脂肪を減らしたあとに皮膚が余ります。
たるみと凹凸が重なると、表面の不整はより目立ちます。
▶ 太もも脂肪吸引で皮膚はたるむ?原因と対策を医師が解説
セルライトが強い方は、慎重に適応を判断します
セルライトが目立つ方でも、脂肪吸引が適応になる場合はあります。
ただし、セルライトが強いほど脂肪吸引に向いている、というわけではありません。
セルライトでは、皮下脂肪だけでなく、脂肪を支える線維性組織の影響が強い場合があります。このような状態では、脂肪を減らしても皮膚表面の凹凸が十分に改善しないことがあります。
さらに、皮膚のたるみや弾力の低下を伴う場合には、脂肪を減らすことで凹凸やたるみがかえって目立つ可能性もあります。
診察で確認していること
そのため当院では、次の点を確認したうえで適応を判断しています。
- 皮下脂肪の厚み
- セルライトの程度
- 皮膚の弾力
- 年齢
- 体格(BMI)
- 凹凸の原因が脂肪なのか、線維性組織なのか
手術をおすすめしないこともあります
セルライトが非常に強い方では、「細くすること」よりも皮膚表面の質感が問題になっていることがあります。
このような場合、脂肪吸引だけでは期待される改善が得られない可能性があります。
期待できる効果よりリスクが上回ると判断した場合には、脂肪吸引をおすすめしないこともあります。
セルライトに対する施術は行っていません
当院では、セルライトの改善を目的とした施術(マッサージ機器や高周波などによる治療)は行っていません。
太ももの脂肪吸引は、皮下脂肪の量を減らしてラインを整える施術です。皮膚表面の質感を改善する施術ではありません。
そのため当院では、セルライトの改善を目的として脂肪吸引をおすすめすることはありません。まずは、凹凸の原因が皮下脂肪なのか、セルライトなのかを診察で見極めることが大切です。
よくある質問
Q. 脂肪吸引でセルライトは消えますか?
消えません。
脂肪吸引で減らせるのは区画の中の脂肪であり、凹凸をつくっている線維性の隔壁は変わりません。脂肪が減ることで凹凸が軽くなったように見える方はいらっしゃいますが、表面が完全になめらかになるわけではありません。
Q. 痩せているのにセルライトがあります
セルライトは脂肪の量だけで決まるものではありません。
皮膚と深部をつなぐ隔壁の走り方には個人差があり、脂肪が少なくても凹凸が現れることがあります。
Q. マッサージやエステで改善しますか?
一時的にむくみが軽くなり、印象が変わることはあります。
ただし、隔壁の構造や脂肪の量が変わるわけではありません。翌日には戻っているという場合、変化していたのはむくみの部分と考えられます。
Q. セルライトがあると脂肪吸引を受けられませんか?
受けられる場合もあります。
ただし、セルライトが強いほど脂肪吸引に向いている、というわけではありません。皮下脂肪の厚み、セルライトの程度、皮膚の弾力などを確認したうえで判断します。
Q. 脂肪吸引でセルライトが悪化することはありますか?
脂肪を減らすことで、隔壁による引きつれが相対的に際立ち、凹凸が目立つように感じられることがあります。
とくに皮膚の弾力が低下している方では、たるみと凹凸が重なるため注意が必要です。
Q. セルライト治療の機器はありますか?
当院では、セルライトの改善を目的とした施術は行っていません。
対応できるのは、皮下脂肪の量を減らすことによる変化までです。
Q. 術後の凸凹とセルライトは違うものですか?
別のものです。
術後に生じる凹凸には、拘縮による一時的なものと、吸引した層の状態によるものがあります。もともとあるセルライトとは原因が異なります。
▶ 太もも脂肪吸引で凸凹になる?原因と予防を医師が解説
まとめ
セルライトは、皮膚と深部をつなぐ線維性の隔壁と、その間を埋める脂肪の位置関係によって生じる見え方です。膨らむ部分と引っ張られる部分の差が、表面の凹凸として現れます。
脂肪吸引で減らせるのは区画の中の脂肪であり、隔壁そのものは変わりません。 そのため、セルライトが消えることはありません。
むしろ、脂肪が減ることで隔壁による引きつれが際立ち、凹凸が目立つ場合があります。皮膚の弾力が低下している方では、たるみと重なってより目立つことがあります。
セルライトが目立つ方でも脂肪吸引が適応になる場合はありますが、セルライトが強いほど向いているわけではありません。当院では、皮下脂肪の厚み、セルライトの程度、皮膚の弾力などを確認したうえで判断しています。
セルライトが非常に強い方では、脂肪吸引だけでは期待される改善が得られない可能性があります。その場合には、手術をおすすめしないこともあります。
セルライトが気になる場合には、まず凹凸の原因が皮下脂肪なのか、それとも皮膚や線維性組織によるものなのかを診察で確認することが大切です。
▶ 太もも・臀部の脂肪吸引|施術内容・費用・ダウンタイム
太ももでお悩みの方へ
セルライトが気になる方には、脂肪吸引で変えられる部分と変えられない部分を、診察でご説明しています。
期待できる効果よりリスクが上回ると判断した場合には、その旨もお伝えします。
お電話でのご予約・お問い合わせ
TEL:082-298-0505
受付時間 10:00〜18:30
※カウンセリング無料

穴井 元康
IANA CLINIC
院長
経歴
2015年 Centre Hospitalier Universitaire Grenoble Alpes(フランス)
2016年 Mackay Memorial Hospital(台湾)
2017年 産業医科大学医学部医学科 卒業
国立病院機構九州医療センター勤務
2019年 トヨタ自動車株式会社 専属産業医
2020年 東北大学病院、東北労災病院 整形外科勤務
2021年 都内整形外科クリニック院長
2023年 大手美容クリニック勤務
2025年 韓国 LaPrin Plastic Surgery Fellowship
2025年 IANA CLINIC開院
患者様一人ひとりのお悩みやご希望に丁寧に向き合い、
自然な仕上がりを重視した美容医療の提供に努めています。
