「脂肪吸引をすると皮膚がたるむと聞きました」
「痩せたあと、内ももの皮膚が余っています」
「たるむくらいなら、やめたほうがいいでしょうか」
太ももの脂肪吸引を検討されている方から、こうしたご質問をいただきます。
脂肪吸引は、皮膚を切除する施術ではありません。 減らせるのは皮下脂肪であり、皮膚の面積そのものは変わりません。
そのため、条件によっては皮膚が余ることがあります。
この記事では、なぜたるむのか、どのような方に出やすいのかをご説明します。
この記事でわかること
✅ 脂肪吸引で皮膚がたるむ理由
✅ たるみが出やすい条件
✅ 内ももで問題になりやすい理由
✅ たるみが強い方の適応判断
脂肪吸引で皮膚はたるみますか
条件によっては、たるみが生じることがあります。
一方で、すべての方にたるみが生じるわけではありません。皮膚の弾力や脂肪量によって変わります。
これは合併症というより、皮膚と脂肪の関係から生じる変化です。
皮膚の面積は変わりません
脂肪吸引で減らせるのは、皮膚の下にある脂肪です。
余った皮膚そのものを切除する施術ではありません。
つまり、中身の量は減っても、外側の袋の大きさは変わりません。この差をどう埋めるかが、たるみが出るかどうかを分けます。
皮膚の弾力による差
皮膚には、伸びた状態から戻ろうとする力があります。
この力が保たれている場合、脂肪を減らしたあとの輪郭に皮膚がなじみやすくなります。
低下している場合、脂肪を減らしても皮膚が戻りきらず、ゆるみとして残ることがあります。
皮膚の弾力には個人差があり、同じ年齢でも状態は異なります。年齢、体重の増減歴、妊娠・出産の経験などが関わります。
たるみが出やすい条件
皮膚の弾力が低下している
先ほどご説明した通りです。たるみが出るかどうかを大きく左右する要素です。
大きな体重の増減を繰り返した方、妊娠・出産を経験された方では、皮膚が一度伸びた状態を経ています。
吸引量が多い
減らす量が多いほど、皮膚と中身の差は大きくなります。
太ももは吸引量が多くなる部位のため、この点は他の部位より影響が大きくなります。
年齢
加齢に伴い、皮膚の弾力は低下する傾向があります。
ただし、年齢だけで決まるものではありません。同年代でも皮膚の状態には差があります。
もともとたるみがある
すでに皮膚のゆるみがある方では、脂肪を減らすことでそれが目立つ形になります。
この場合、たるみが「生じる」のではなく「表面化する」という表現が実際に近いものです。
太ももでは内ももが問題になりやすい部位です
太ももの中では、とくに内ももがたるみやすい部位です。皮膚が薄く、支えが少ないためです。
理由は2つあります。
皮膚が薄く、支えが少ない
内ももは、体の中でも皮膚が薄い部位のひとつです。
さらに、外側のように骨や筋肉による支えが少なく、重力の影響を受けやすい位置にあります。
脂肪が柔らかく、量が多い
内ももの脂肪は柔らかく、厚みがある方が多くいらっしゃいます。
そのため、減らせる量が多い一方で、減らしたあとに皮膚が余りやすいという条件が重なります。
「内もものすき間を作りたい」というご希望は多く聞かれますが、皮膚の状態によっては、細くなっても質感が変わることがあります。
たるみと凹凸は重なると目立ちます
皮膚のゆるみがある方では、表面の凹凸も目立ちやすくなります。
皮膚に張りがあれば、下の凹凸はある程度覆い隠されます。しかし、ゆるみがあると、下の状態がそのまま表面に出やすくなります。
セルライトがある方では、この2つが重なることがあります。
▶ 太もものセルライトと脂肪吸引|原因と関係を医師が解説
たるみを防ぐためにできること
取りすぎないこと
これが大きな要素です。
皮膚の状態に対して脂肪を減らしすぎれば、余りは大きくなります。脂肪を多く取り過ぎるほど、皮膚と中身の差が大きくなるためです。
圧迫着の着用
術後の圧迫は、皮膚を外側から支える役割があります。
指示された期間、正しく着用してください。
▶ 太もも脂肪吸引の圧迫着はいつまで?着用期間を医師が解説
体重を安定させること
術後に大きく体重が増減すると、皮膚への負担が繰り返されます。
体型が安定していない時期は、手術に適した時期とは言えません。
皮膚の状態に合わせて吸引量を調整すること
当院では「できるだけ多く吸引する」ことではなく、皮膚の弾力や脂肪の厚みを確認したうえで、術後のラインまで考えて吸引量を設計しています。
「できるだけ多く取ってほしい」というご希望には沿えないことがあります。
なお、皮膚を引き締める効果を保証する方法はありません。たるみが出るかどうかは、もともとの皮膚の状態に大きく左右されます。
たるみが強い方は、慎重に適応を判断します
すでに皮膚のゆるみがある方でも、脂肪吸引が適応になる場合はあります。
ただし、皮膚のたるみが主体になっている場合、脂肪を減らしても解決しません。
太さの原因が脂肪ではなく皮膚の余りである場合、脂肪吸引を行っても期待される変化は得られず、かえってゆるみが目立つ可能性があります。
診察で確認していること
当院では、次の点を確認したうえで適応を判断しています。
- 皮下脂肪の厚み
- 皮膚の弾力とゆるみの程度
- 体重の増減歴
- 年齢
- 体格(BMI)
- 凹凸やセルライトの有無
手術をおすすめしないこともあります
皮膚のたるみが主体の方では、「細くすること」よりも皮膚の余りが問題になっています。
このような場合、脂肪吸引だけでは期待される改善が得られない可能性があります。
期待できる効果よりリスクが上回ると判断した場合には、脂肪吸引をおすすめしないこともあります。
なお、当院では皮膚を切除する手術は行っていません。
よくある質問
Q. 脂肪吸引をすると必ずたるみますか?
必ず生じるものではありません。
皮膚の弾力が保たれている方では、脂肪を減らしたあとの輪郭に皮膚がなじみやすくなります。たるみが出るかどうかは、もともとの皮膚の状態に大きく左右されます。
Q. 若ければたるみませんか?
年齢だけで決まるものではありません。
同年代でも皮膚の状態には差があります。大きな体重の増減を繰り返した方や、妊娠・出産を経験された方では、年齢に関わらず皮膚が伸びた状態を経ています。
Q. たるみは時間が経てば戻りますか?
術後の腫れやむくみが引く過程で、印象が変わることはあります。
ただし、皮膚が伸びた状態から完全に戻るとは限りません。仕上がりの評価は術後3〜6か月を目安としています。
Q. 内ももだけたるみやすいのはなぜですか?
内ももは皮膚が薄く、骨や筋肉による支えが少ない部位です。
さらに脂肪が柔らかく厚みがあるため、減らせる量が多い一方で、減らしたあとに皮膚が余りやすい条件が重なります。
Q. 皮膚を引き締める施術はありますか?
当院では、皮膚を切除する手術は行っていません。
たるみが主体の方には、脂肪吸引で変えられる部分と変えられない部分を診察でご説明しています。
Q. たるみが心配なので、少しだけ吸引してもらえますか?
吸引量を抑えることは可能です。
ただし、量を抑えれば変化も限られます。皮膚の状態を確認したうえで、どこまで減らせるか、どの程度の変化が見込めるかをご説明します。
Q. 圧迫着を長く着ければたるみませんか?
圧迫は皮膚を外側から支える役割がありますが、皮膚の弾力そのものを高めるものではありません。
指示された期間、正しく着用していただくことが基本になります。
まとめ
脂肪吸引で減らせるのは皮下脂肪であり、皮膚の面積そのものは変わりません。中身の量は減っても、外側の袋の大きさは変わらないためです。
たるみが出やすいのは、皮膚の弾力が低下している方、吸引量が多い場合、もともとゆるみがある方です。年齢も関わりますが、年齢だけで決まるものではありません。
とくにたるみやすいのは内ももです。皮膚が薄く支えが少ないうえに、脂肪が柔らかく厚みがあるためです。
たるみを防ぐためには、皮膚の状態に合わせて吸引量を設計することが重要です。皮膚の弾力を確認したうえで、どこまで減らせるかを判断しています。
すでにたるみが主体になっている方では、脂肪を減らしても解決しません。診察でリスクが上回ると判断した場合には、手術をおすすめしないこともあります。
▶ 太もも・臀部の脂肪吸引|施術内容・費用・ダウンタイム
太ももでお悩みの方へ
脂肪吸引は、皮膚を切除する施術ではありません。減らせるのは皮下脂肪であり、皮膚の状態によっては変化に限りがあります。
当院では、皮膚の弾力とゆるみの程度を確認したうえで、どこまで減らせるかを判断しています。たるみが主体と判断した場合には、その旨もお伝えします。
皮膚のたるみが主体なのか、それとも皮下脂肪が主体なのかによって、適した治療は変わります。まずは診察で原因を確認することが大切です。
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穴井 元康
IANA CLINIC
院長
経歴
2015年 Centre Hospitalier Universitaire Grenoble Alpes(フランス)
2016年 Mackay Memorial Hospital(台湾)
2017年 産業医科大学医学部医学科 卒業
国立病院機構九州医療センター勤務
2019年 トヨタ自動車株式会社 専属産業医
2020年 東北大学病院、東北労災病院 整形外科勤務
2021年 都内整形外科クリニック院長
2023年 大手美容クリニック勤務
2025年 韓国 LaPrin Plastic Surgery Fellowship
2025年 IANA CLINIC開院
患者様一人ひとりのお悩みやご希望に丁寧に向き合い、
自然な仕上がりを重視した美容医療の提供に努めています。
